智弁学園のエース阪口剛はすごいぞ!

 第90回全国高校野球選手権記念大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催)第2日の3日、第3試合の近江(滋賀)−智弁学園(奈良)は近畿勢対決となったが、智弁学園が5−4で接戦を制した。


 やはり智弁は強い。甲子園では常連校でありいつも、いい試合を見せてくれる高校であるが、胸の前で手を合わせる姿に今になって気がついた。調べてみると、智弁学園というのは宗祖智辯の御教えを建学の精神として、昭和40年4月奈良県五條市野原町に「学校法人智辯学園」を開校したそうである。大辯才天女尊を御本尊と仰ぐ宗教法人「辯天宗」であり、礼儀正しい姿に納得したのだった。


 おっとっと・・・、試合の方だが最後まで息の詰るいい試合だった。智弁は2回先制したものの、3回裏に近江・上田ホームランで2点返されるなどシーソーゲームの様相であったが7回表智弁2死一塁、土井の左中間二塁打で一塁走者米田(左)が捕手京山のタッチを巧みにかわして生還、続く4番の茂山が外角球を逆らわずに左翼へ2点本塁打した。ここで5点を入れた智弁に近江が食らいつく。流れが変わったように思ったのが、9回裏1死ピッチャーライナーがエース阪口剛の右膝を襲いマウンドで崩れこみ、試合は治療のために中断。智弁学園小坂将商監督ピッチャーを控えに変えるかと思ったが、強気の怪物・阪口剛を再びマウンドに送った。試合は続行され9回裏1死満塁という場面もあったが、近江が攻めきれず勝利は1点差で智弁の物になった。


 しかし、智弁のエース・阪口剛、181センチ80キロの巨体は要所要所を130キロ台の重い球のスライダーとストレートで切り抜け、完成してない投球ではあるものの強気の投球はプロの試合を見ているような印象であった。