三重高校、サヨナラ! 延長を征ス

第91回全国高校野球選手権大会第4日は13日、甲子園球場で1回戦4試合が行われ、今大会初の延長戦となった第4試合は三重(三重)が熊本工(熊本)を5−4のサヨナラ勝ちで下し、三重県勢として1998年以来11年ぶりに初戦を突破した。

 3−3の同点で迎えた九回、熊本工は粘投を続ける先発月田の中前打をきっかけに一死二、三塁とすると、後藤が右翼へ大飛球。好捕されるもこれが犠飛となって貴重な1点を勝ち越す。三重はその裏、二死一塁の場面で橋本が右中間を破る二塁打。一走野呂が一気に生還し、土壇場で同点とした。

 十回、三重は二死から一塁内野安打で出塁した熊本工・清水に盗塁と捕手の悪送球で三進される。ここで栗崎の痛烈なライナーを遊撃の土井が好捕し、ピンチを逃れる。その裏、左前打を放った先頭の松田を犠打で二塁に送ると、土井が左前へサヨナラ打を放ち、試合を決めた。

 三重は初回の3点から追加点を挙げられなかったが、土壇場に出た守備の好プレーで勢いを再び取り戻した。九回に勝ち越しを許すが、途中から右翼の守備に就いた先発の松田が好捕して犠飛による1点で食い止め、延長でも土井の好捕で勝ち越しを許さなかった。

 熊本工は逆転を許した初回に風の影響もあって守備のミスが出たのが痛かった。四回に同点とするが、この回途中から登板した三重の2番手牧田をなかなか捕まえきれなかった。

 三重県人は三重高校の初緯線突破を固唾をのんで見守っていたのではないだろうか・・・。


 初回に熊本工に2点を入れられ、試合は決まったかに思われたが裏で三重高校は3点をもぎ取り試合を面白くしてくれた。6回に熊本工に1点を取られ3−3同点から9回表に1点を取られ逆転、9回の裏に1点戻し延長戦になった。延長10回裏キャプテン土井は2塁走者を松田を左前適時打により返しサヨナラとなった。


 三重高校の選手のなかに一身田中学出身の5番 橋本君(3年)が居る。彼は白塚出身で1回裏 右前2点適時打、そして9回裏にも右中間適時二塁打により1点を入れ熊本工業に食らいついている。地元の人間にとって橋本君がいなければ三重高校は完敗だ、彼は今日のMVPだと喜んでいる。