トヨタ、GMにハイブリッド技術供与を検討

 トヨタ自動車が、経営危機に陥っている米ゼネラル・モーターズ(GM)に、エンジンとモーターを併用して走るハイブリッド車の中核技術を供与する検討に入ったことが24日、分かった。

 GMは近く米連邦破産法11章の適用申請に踏み切るとの観測が強まっているが、トヨタはGM側から要請があれば、破産法適用後でも供与に応じる方針だ。

 トヨタが供与を検討しているのは、エンジンとモーターの動きを制御して燃費を向上させる特許技術で、「プリウス」などに搭載している。GMが独自開発したハイブリッド技術よりも燃費性能は格段に優れる。

 GMが経営危機に陥った原因の一つは、環境技術で後手に回り、昨年前半までの原油高でガソリン価格が高騰し、燃費が悪い大型車を中心に販売が急減したためだ。このため、トヨタは自社のハイブリッド技術をGMに供与して経営再建を側面支援する。この結果、トヨタのハイブリッド技術が、事実上の世界標準になるメリットもある。

 また、米自動車メーカーが相次いで経営危機に陥ったことで、日米自動車摩擦が再燃する芽を摘む狙いもある。

 トヨタとGMは資本提携はしていないが、米国で小型車を合弁で生産するなど協力関係にある。


GMは存続をかけてリストラを年内に行なわなければならない。その数なんと4万人強、それを行なう為には自動化を進め、省人につなげなくては生産が出来ず、命運を賭けた帰路に立たされていることは事実である。利益を生むようになるには製造コストの大幅な削減が条件であり、単純に考えればロボットを沢山入れて省人し、製造コストを下げる事に手を打っている。



 すなわち、GMの開発したハイブリッド技術よりもトヨタの方が格段優れているという事は誰でも分かることだし、プリウス好調なトヨタとハイブリッド技術供与は売れる車を生産するという条件に必然といえるのであろう。


 10年後、車社会がどうなっているか予測がつかないのであるが、必死になって競争に勝っていかないと会社の存続は危ないのである。今のGMを見ていると巨大な老体は危篤状態なのかも知れない。