湊かなえさん「告白」 ・・・第六回本屋大賞

 全国の書店員が「一番売りたい本」を選ぶ「2009年本屋大賞」が湊かなえさんの「告白」(双葉社)に決まり、東京都内で6日、発表された。新人作家のデビュー作の受賞は初。

 第29回小説推理新人賞受賞作に加筆し、長編小説として刊行された。


 小川洋子氏の「博士の愛した数式 」が選ばれたのが、5年前の2004年だから『本屋大賞』も第6回をむかえている。もともと、全国の書店員が「一番売りたい本」を投票で選ぶ「本屋大賞」である。売りたい側から選んだのだから、不況にあえぐ出版界から言えば今回は必死で選んだ作品ばかりといえよう。

 難しい内容よりもエンタテイメントに徹した作品が選ばれるそうだが、過去の受賞作品を見ると、ドラマ化、映画化された作品が並んでいる。小説からどんどん成長していくさまを考えると本屋大賞の意義も大きいような気がするのだが・・・。



第6回(2009年) 受賞・ノミネート作品

  1. 告白 湊かなえ 411点 (大賞)
  2. のぼうの城 和田竜 328点
  3. ジョーカー・ゲーム 柳広司 243.5点
  4. テンペスト 池上永一 228.5点
  5. ボックス! 百田尚樹 214.5点
  6. 新世界より 貴志祐介 207.5点
  7. 出星前夜 飯嶋和一 203.5点
  8. 悼む人 天童荒太 203.5点
  9. 流星の絆 東野圭吾 139点
  10. モダンタイムス 伊坂幸太郎 135点