社員60人にアルバイト許可

 三菱自動車は23日、水島製作所(岡山県倉敷市)が昨年末以降に、独自の判断で生産などに携わる技能系社員約60人に副業を許可し、うち約40人が実際に軽作業のアルバイトをしていたことを明らかにした。三菱自は社員の就業規則で副業を原則禁止しており、広報部は「今後は就業規則に沿った運用を全社に徹底する」とコメントしている。

 いずれの社員も許可を得ていたため、処分しない。介護中の家族がいるなど個別事情によっては副業を認めており、アルバイト中の社員に今後も認めるかどうかは再度判断するという。

 自動車の販売不振を受けて水島製作所は軽自動車以外の乗用車生産を1月に6日間休止し、休業日の賃金を15%カットする。このため、社員の収入の目減りをアルバイトで補えるように配慮した側面もあったとみられる。

岡山県倉敷市三菱自動車工業水島製作所が、大幅な生産調整に伴う給料の減少を補うため、正社員にアルバイトを認める異例の措置を取っていることがわかりました。

三菱自動車工業水島製作所では、世界経済の悪化の影響で自動車の販売不振が続いていることから、大幅な生産調整を行っており、来月は乗用車の製造ラインの操業を7日間だけに減らすことにしています。こうしたなか、水島製作所などによりますと、工場で働く正社員から「減った収入を補うためアルバイトをしたい」という要望があったことから、給料の減少によって生活が苦しくなる正社員については、社外でのアルバイトを認める措置を先月末に決め、実施しているということです。水島製作所では、工業の操業を停止する日は賃金の85パーセントを支払っていますが、親の介護や子どもの教育にかかる費用など家計の状況を考慮して、会社側が必要と認めた場合、アルバイトを許可しているということです。これについて、三菱自動車工業水島製作所は「自動車産業の不況の影響が生活に及んでいるなか、社員の声にできるだけ配慮し、対応を決めた」と話しています。岡山県倉敷市にある「ハローワーク倉敷中央」には、先週から、三菱自動車などの正社員から、操業の時間外に働ける仕事を探したいという相談が相次いでいるということです。ハローワーク倉敷中央の杉田美奈子統括職業指導官は「出勤日数が減って、生活が維持できないので、休業日や仕事の終わったあとの夕方に働けるところがないかという『ダブルワーク』に関する相談が増えている。こうした相談は、正社員や準社員の形で長く勤めている人で、30代から40代の人が多い。今後増えるのではないか」と話しています。

これは難しい問題になってきた。雇用不安が叫ばれ、真っ先に外人の方々雇用が少なくなり、期間工派遣社員の方々が次々に生産現場を去らなければならない現状に置かれています。


 そんな中、大企業の正規雇用の人々にアルバイトを認めたとすれば、ますます職の取り合い、時間単価の下落につながり雇用不安はつのるばかりになります。就業規則を守らずとも良いと言う判断は逆に考えれば、恐ろしい話でもあり雇用体系を崩すものと考えます。休業日の賃金を85%もらいながらアルバイトをするという、常識はずれの考え方は理解できないのであります。


 こういうときこそ、スキルアップのために沢山やるべきことがあると思うのですが・・・。