一見「アシスト」違法な電動自転車、大阪ミナミで横行

(読売新聞)
 方向指示器やナンバープレートのないペダルの付いた原付きバイクが、大阪・ミナミの公道に横行している。

 電動アシスト自転車とは異なり、アクセル付きでペダルをこがなくても走ることができ、道路交通法上は、「ペダル付きの原動機付自転車」。大阪府警はすでにノーヘル、無免許による道交法違反や、整備不良による道路運送車両法違反で所有者らに警告を始めており、今後、取り締まる方針。

 警察庁によると、ペダルの付いた原付きバイクの扱いについては、原動機による走行だけでなく、ペダルのみの方法で走っていても原付きバイクの運転に該当するとし、使用者には運転免許やヘルメットの着用を義務付けている。また、方向指示器などがない場合、整備不良とみなしている。

 一方、最近、健康・エコロジーブームから電動アシスト自転車が人気で、昨年1月〜11月までの出荷台数は約29万5000台で、原付きバイク(約27万5600台)を抜いた。

 府警南署によると、警告を受けた人の多くが、一見では電動アシスト自転車と区別できないと思い、ペダルの付いた原付きバイクを購入していたという。

 大半は中国製で、価格は3万円〜5万円前後。16〜20インチの折りたたみ自転車風で、家庭用コンセントで約8時間充電すると15〜20キロの走行が可能。最高速度は20キロ前後にもなる。

 2005年に国民生活センターが、3社3製品で違反があったとし、業者名などを公表したが、同様の商品は、ディスカウントストアやインターネットで販売され続けている。インターネット大手通販サイトでは、「自転車部門」の売り上げ上位にランキングしているが、販売実数は明らかにされていない。

 販売業者側は行政指導を受けないよう「公道を走ることは避けてください」などの注意書きを添えている一方、「どこでもすいすい」「乗り心地最高!」などの宣伝文句も付け加えている。

 ペダルの付いた原付きバイクを巡っては、一昨年5月に大阪市淀川区で死亡事故も起きた。南署は「公道だけでなく、歩道上も猛スピードで走行している。深刻な事故が起きるのは時間の問題で、厳しく取り締まる必要がある」としている。


電動アシスト自転車を乗る人がだんだん増えてきた。楽に乗れるからスタイルは少々悪いが、年配者には人気の商品だ。最近ではスタイルのいいものや、宅配業者がリヤカーを後ろにつけて運転する姿を見る事もある。この自転車は別名ハイブリッド自転車とよばれ、免許は要らないしヘルメットをかぶらなくてもいいエコ商品である。


 今回、大阪ミナミで横行しているものは、ペダルが付いたモーターバイクで『原動機付自転車(原付)』になるわけである。モペット(moped)と呼ばれ motor + pedal から出来た造語と言われているもので、今はほとんどの国産メーカーは作っていない。だから中国製モペット電動アシスト自転車に見せかけ、ノーヘル・免許なし・路駐のメリットを拡大解釈し乗っていた様である。



 戦後何も無いときに、本田宗一郎が目をつけ開発した「ホンダA」は1948年に発売された。自転車に旧日本軍から放出された発電用エンジンをつけたものだが、これが飛ぶように売れ、本田技研工業の礎を築いたわけである。だが、今日本の法律ではモペットは規制が多く、オートバイのようには売れる商品では無いそうで、ヨーロッパや中国などの規制の無いところで製作する事が多いと言う。


 ものづくり大国の日本だったら60年前に作った自転車にエンジンをつけるくらい簡単なもんだけど、訳の分からぬ規制も法律、守らねばならぬ訳です。