一輪車ロボ 「セイコちゃん」 デビュー

 村田製作所は23日、同社のテレビCMなどで活躍している自転車型ロボット「ムラタセイサク君」に続く、世界初の一輪車型ロボット「ムラタセイコちゃん」を開発し、京都府長岡京市の本社で披露した。

 姿勢の傾きを検知する機能で倒れずにバランスを保ち、その場に立ち続けたり前進や後退ができるほか、正面に装着した超音波センサーによって、かざした手などと一定間隔を保って走行することもできる。

 高さ50センチ、重さ5キロで走行速度は毎秒5センチ。セイサク君の年下のいとこで幼稚園の年長組という設定。社内や小学生などから「女の子のロボットはないの?」という要望が多く、半年ほどかけて開発した。開発費は4台で3000万円。



 この写真がとってもいい、子供の好奇心がこぼれているので嬉しくなってきた。


 最近、ロボットも小型で性能が高いものがどんどん開発されているが、注目は姿勢を保つ機構である。このセイコちゃん前後は車輪で、左右は腹部に組み込んだ慣性円盤 (フライホイール) を任意に回転制御し、昔あった地球ゴマの原理である。これらの機構が簡単に制御できるのも、ジャイロセンサーの力である。
 和製英語ジャイロスコープ (gyroscope) から来ているのであるが、簡単に言えば物体の角度や角速度を検出する計測器のことで、デジカメなどの手ぶれ防止システムやカーナビの自立走行用などに使われているものだ。将来的にも車の安全装置としてのロールオーバー検知センサ・横滑り検知センサや携帯電話の高性能化に一役買おうとしている。
 そのほかにもセイコちゃんには障害物検知用超音波センサ (送信用+受信用で1対)や信モジュール・一般電子回路用汎用部品などの村田ブランドの部品を多用している。


 村田製作所は将来この新しいセンサー需要を見込み更なる市場開発の取っ掛かりとして、小中学校での出張授業や展示会での自社PRなどで子供たちの心をつかもうとしている。