三重大会 12日 見所


 本日の名勝負に津市営球場1回戦 木本−久居農林(9:00) 、四日市市霞ケ浦球場 高田−四日市工(10:00) 、鈴鹿−桑名西(12:30)の3試合をあげたが、すべて熱戦であった。


 特に高田高校対四日市工業戦はさよならで高田高校が名門・四日市工業をさよならで下し、次に駒を押し上げた。高田高校の三井監督は生徒からも父兄からも信頼が高く、9回の奇策がぴったりと機能し、ノーアウトで3点差をひっくり返した。この9回の逆転で1塁側の応援席は盛り上がり、多くの人の瞳を潤ませるほど感動を与え、選手と応援席が一つになった。

 もう少しこの試合を見つめてみると、1回に1点を先制した高田高校はエース鳴川の調子はいまいち、3回に3点、5回に1点と逆転され後半に3点を追う戦いとなった。それに反し四日市工業のエース小林は要所要所をうまく攻め中盤から調子を戻してきた。高田高校は8回表に投手を木村11に、そして9回表前原10に交代したが、二死から連続四球と見るやムードメーカーの谷口17に早くも交代した。谷口の変化球に翻弄された四工は二者残塁で9回裏の最終を迎えた。

 裏に強い高田は、落ち着いた6番倉田が安打。7番代打の山川はセカンドゴロ失策で一三塁。そして8番代打の品川が姿を現すとスタンドは沸きかえった。期待に答え3塁線を痛烈な2塁打で1点を返す。スタンドはメガホン叩く音で沸き立ち9番山本がライト前タイムリーで同点。もう止まらない高田高校1番後藤(雄)は軽くあわせサヨナラとなった。


 感動する試合とはこのことを言うのだろう。ひとつひとつ子供たちの調子を見つめ、能力以上の力を発揮させる。新たな名将を見つけた様な気がするのである。誉めすぎか・・・。