大河ドラマは『龍馬伝』(2010年度)

 平成22年のNHK大河ドラマが「龍馬伝」に決まり5日、東京都渋谷区の同局で発表された。坂本龍馬が主人公の大河は、昭和43年「龍馬がゆく」(北大路欣也)以来42年ぶり。脚本家・福田靖氏(46)のオリジナルで、33歳で暗殺されるまでを、同時代の経済人、三菱財閥の祖・岩崎弥太郎の視点を交えて描く。

 福田氏は「新しい龍馬像を魅力的に作っていきたい」。龍馬役について鈴木圭チーフプロデューサーは「実年齢にこだわらず、大人の俳優に演じてもらいたい。俳優の間でも龍馬ファンは多いので、手をあげて下さる方も多いでしょう」と語った。福田氏は放送中のフジテレビ系「CHANGE」で木村拓哉(35)、「ガリレオ」で福山雅治(39)、「救命病棟24時」で江口洋介(40)と組んでおり、強力な候補になりそうだ。

 2年後の2010年の大河ドラマは、幕末の志士、坂本龍馬を描く「龍馬伝」にきまったそうな。マンネリ化した世の中に維新のような新しい風にあこがれる時代には「龍馬伝」はぴったりといってもよい。

 1867年12月10日、京都の近江屋で中岡慎太郎と共に暗殺されたのは龍馬が33歳であった。40年前の1968年NHK大河ドラマ竜馬がゆく」の主役は当時25歳の北大路欣也氏であった。過去竜馬を演じた俳優は多いが、変わりどころでは武田鉄矢が懐かしい。我輩も竜馬に惚れてしまい、司馬遼太郎竜馬がゆく」は何度読んだだろう。三菱財閥の礎を築く岩崎弥太郎も興味を引いたし、わくわくする様な人間がウジャウジャしていたような気がする。

 懐かしい作品のリメークを手がけるのはドラマ『HERO』『ガリレオ』『CHANGE』(フジ系)で今一番熱い脚本家・福田靖氏である。1962年生まれ、山口県出身の46歳。福田氏がクライマックスの33歳を演じる俳優を誰にするのか興味津々である。