フェラーリ自転車 189万円

 イタリアのスポーツカーメーカー・フェラーリが創業60周年を記念して、世界限定60台で発売したロードレース仕様の自転車が国内でも販売開始となった。フェラーリと同国の自転車メーカーコルナゴが共同開発したもので、日本国内の販売代理店はエヌビーエス堺市)。フレームやハンドルからリム、ハブ、スポークに至るまで軽量カーボン製で、剛性、空気抵抗面でも優秀な性能という。また変速機、ブレーキ、ペダルは名門のパーツ会社カンパニョーロ製。前部2段、後部10段の20段変速。総重量は約6.5キロで、実用的な市販自転車の3分の1程度。ボディカラーはもちろんフェラーリ・レッド。価格は189万円(税込み)。



フェラーリ/世界限定60台/189万円

 自転車と言っても189万円。本当にいいものであればこの値段は安いと思う。車検がいるわけでも無いし、ガソリンも税金もかからない、地球環境保護の事や健康機器と考えれば安いもんだ。

 話は変わるが、先日10日松下電器産業は社名を今年10月から「パナソニック」に変更すると発表した。故・松下幸之助氏が1918(大正7)年に創業して90周年の節目に「松下」という名前を社名から外した。
 故・松下幸之助氏は丁稚奉公のころより、自転車に思い入れがあり伝記などを読んでみると、小さい頃五代自転車店に奉公していた。電球、自転車用発電ライト、タイヤなど製造の話も多い。そんな事からグループの中には古くから、パナソニック サイクルテック(旧ナショナル自転車工業株式会社)がある。この会社は高付加価値商品を沢山製造しており、商いに対する意欲そして高度な熟練技術を要する匠の技を残している。

 フェラーリパナソニックの自転車か、それを決めるのは消費者であるのだが、良い物を作ろうと言う考え方はどちらも同じ考え方でである。ただ、故・松下幸之助氏は安価に作る事がたくさんの人に喜んでもらえると言う信念は変えなかった。そんな想いを感じると世界限定60台/189万円という言葉はむなしく聞こえるのである。しかしながら1988年に亡くなったエンツォ・フェラーリ氏と1989年に亡くなった松下幸之助氏どちらも激動の時代を生き抜いた人である。