おめでとう、かぐや(SELENE)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工は14日午前10時31分、月周回衛星「かぐや」を搭載したH2Aロケット13号機を鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げた。45分後、衛星を分離し、打ち上げは成功した。本格的な月探査は60~70年代の米のアポロ計画以来約40年ぶり。米、中国、インドが計画し国際的に関心が高まる月探査の先陣を切った。

 ロケットの打ち上げ映像は何度見ても美しい。重力に打ち勝って宇宙に飛び出す重量1.6トン、それだけで満足しちゃう親爺である。
このミッションの目的は、

  1. 月の起源と進化を解明
  2. 月面全体にわたる地形や資源の探査
  3. 周回中の衛星の姿勢制御など、技術開発と経験の蓄積

といわれているが、平たく言えば三菱重工のノウ・ハウの蓄積が目的で、商業衛星としての日本での自立化に国が援助しているようなものである。でもそこは国益に関係しているから素人が口に出すのはやめたほうがよさそうだ。


しかし、「かぐや」と言う名前なかなか洒落ている。もともと、最大の月探査計画といわれている、SELENE(セレーネ)が正式名称であった。これはSelenological and Engineering Explorerの略称と言われ、ギリシア神話の月の女神セレネを意識した名前でもある。これに竹取物語の中で月へと帰るかぐや姫にちなんで公募で付けられた名前、「かぐや」となった。

 ああ、月にアシモ君のようなロボットが生活する日も遠く無い様な気がしてくる。