遊具死

 東京都文京区の遊園地「東京ドームシティアトラクションズ」で会社員倉野内史明さん(34)がジェットコースターから転落死した事故で、警視庁捜査1課は1日、業務上過失致死容疑で、遊園地を運営する「東京ドーム」本社など3カ所を家宅捜索した。
 他に捜索したのは、同社が遊園地内に置く事務所とコースターをドイツから輸入した「インタミン・ジャパン」(杉並区)。同課はコースターの機構や状態、運行時の安全管理に問題がなかったかなどを詳しく調べる。
 同課と東京ドームによると、コースターの安全バーはT字形で、乗客が手前に引いて下ろし、着席した腹部に当てて固定する。体格に合わせて8段階に角度が変わる。
 捜査関係者によると、同乗した知人は同課の事情聴取に「コースの途中から(倉野内さんの)安全バーがグラグラしていた。前のめりに転落した」と話しているという。
 コースターを担当していたアルバイトの女性は同課に「安全バーの固定を手で確認しなかった。バーがおなかに当たっていたので大丈夫だと思った」と説明していることも判明した。
 同課は、コースター現場責任者の20代の女性契約社員が日ごろから、アルバイトの女性に作業の仕方が違うと注意していないことから、バーの固定を手で確認するなどの作業を日常的に怠っていたとみている。


 またまた、悲惨な事故がおこってしまった。遊びでスリルを楽しもうと一番安全であるべき遊具で死んでしまっては家族の心情を思うと辛いのである。元気に家を出て・・・、死んで帰ったのでは、非常に残念である。


 安全バーの確認が問題になっているが、本来死にいたらしむような乗り物であれば、安全バーがロックしていなければ動く様な設備は殺人マシンである。お金を払ってスリルを買うと言う事は安全を信じて乗っているのである、当然インターロックはあると考えなければならないのである。2重にも3重にも安全を考えることは可能であるから、この事故は完全に防げた事故である。


 100kg以上の人が乗ることを遊具の設計者は考えていたのであろうか。アルバイトの確認作業が問題になっているが、論外であろう。「ものづくり」で日本の技術力は世界一と信じているが、製品を作った会社の仕様を信じて使ったのでは事故は無くならない。作った会社の責任は大きいと考えるが、遊具の安全性は国が細かく規制する必要があると思うのである。