巨人・木村拓也コーチ、くも膜下出血の件

 巨人の清武英利球団代表は3日、くも膜下出血で2日の試合前練習中に倒れ、広島市内の病院に入院している木村拓也コーチの容体について「意識不明のまま、危険な状態が続いている」と説明した。

 同代表はこの日の試合中に、木村拓コーチを見舞った。病院には広島に住む家族に加え、郷里の宮崎県から両親や高校時代の野球部の同僚も駆けつけているという。現在の治療の状況などについては「球団とご家族の意向で、控えさせてほしい」と明かさなかった。

 巨人の球団事務所や公式ホームページなどには、木村拓コーチへの激励の声が既に約1100件届いた。清武代表は「外見的には眠っているように見える。原監督や選手の代表もお見舞いをという話だったが、予断を許さない状況なので遠慮してもらっている。球団一体となって奇跡を待ちたい」と沈痛な表情だった。

 昨日の第82回選抜高校野球大会センバツ)の決勝はがトルネード左腕として騒がれている島袋洋奨率いる沖縄の興南高が日大三高(東京)を10対5で下し優勝した。球児にとってあこがれの優勝旗を勝ち取ったのは一戦一戦勝ち続けた一校だけである。


 野球をする者にとって甲子園はあこがれの的であり、プロ野球選手になるための近道でもある。その道を苦労しながら走って来た巨人・木村拓也内野守備走塁コーチ(37)が2日午後5時30分頃、広島市南区マツダスタジアムで突然倒れた。蘇生処置の後、広島市内の病院に緊急搬送され他がその映像は衝撃的であった。


 彼の守備力は超人的で、昨年の9月4日・巨人vsヤクルト17回戦 阿部・鶴岡が交代し、3人目の捕手加藤も負傷退場というアクシデントの中、捕手として12回表の守備に付いたのを思い出す。高校時代は捕手、その後日ハムでは外野手、広島では二塁手のほか何処でも出来る守備は職人的であった。だからこそユーティリティープレイヤーといわれたわけである。


 彼は倒れる前日から頭が痛くて眠れなかったと訴えていたそうで、今から考えればクモ膜下出血の前兆であったのであろう。もっと早く分かっていればこんなことには至らなかっただろうが、しょうがない。何はともあれ今は広島大学病院の医師団に任せるしかない。早く良くなるよう祈るばかりである。