軍事評論家の江畑謙介氏が死去

 江畑謙介氏(えばた・けんすけ=軍事評論家)10日、呼吸不全のため死去、60歳。葬儀・告別式は近親者のみで済ませた。平成3年の湾岸戦争開戦時からテレビ解説をつとめたことを契機に、的確な軍事評論で広く知られた。

 上智大学在学中から軍事問題を研究し、専門誌「丸」「ジェーン年鑑」などに論文を掲載。昭和58年から英国の防衛専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウイークリー」など海外専門誌の日本特派員として活躍した。政府の防衛調達適正化会議議員防衛調達審議会委員も務めた。主著に「新軍事考」など。

  あのヘアースタイルを初めて見たときには驚いた。でも、見慣れてくると個性のような気がしてくる。でもあのような見てきたような解説を堂々とやるというのは、それなりの経験があるのだろうと思えば、やはり経歴は凄いのである。


 彼の頭の中は兵器の能力にとどまらず、冷静な判断から成り立つ戦況分析ができ、なぜその戦術にいたったかの経緯まで論評すると言った中立的な立場での解説は非常に解り易かった。当然、、有事には彼の判断が必要不可欠だと思っていた。


 そんな有事に必要な能力を持った人を亡くしたのだから日本の損出と言ってもいいのだろう。平和な時代には戦況分析よりも個性的なヘアースタイルが目立ってしまうのはしょうがないと思うが、彼の中ではそれは許せなかったのだろう。だから激怒してNHKしかでなかった一途な学者であった。日本にとって必要な人を亡くした気がする。冥福をお祈りする。