ブラウンGP、衝撃のデビュー=F1豪州GP

 新チームのデビュー戦予選1位は39年ぶり。ブラウンGPが衝撃的なデビューを飾った。昨年末のホンダ撤退で、今季のF1シートを失う可能性もあったバトンとバリケロ。バトンが「この数カ月は大変だった。自分の将来も分からなかったのに、PP獲得は驚きだ」と感慨に浸ったのも無理はない。

 今月発足したばかりの新チームだが、今季の大幅な車両規定変更を見据えホンダ時代から製造に着手していた車体とメルセデス・エンジンが見事にマッチ。開幕直前のテストから、その速さでライバルを震え上がらせていた。「長い道のりだったが、チーム一丸で冬を乗り越えた。素晴らしいマシンだ」とバトン。バリケロも予選2位。新チームのデビュー戦Vの快挙も夢ではない。(メルボルン時事)


 本田技研工業(ホンダ、Honda Motor)は2008年12月5日、経済危機によりF1からの撤退を発表し、3ヶ月後の2009年3月6日やっとロス・ブラウン(Ross Brawn)氏に売却することが決まった。


 それまで売却先は色々とささやかれ、英国のヴァージングループの最高責任者、リチャード・ブランソン氏が有力である聞いていた。しかし、現実はHonda Racing F1 Teamのチームプリンシパルを務めていたロス・ブラウン氏に売却したを聞き、どこにそんな金があったのか不思議に思ったが、ブラウンGPのスポンサー契約をヴァージングループと結んだと聞き、同じ英国人同士のつながりがあったのかと改めて感心した次第である。


 それにしてもロス・ブラウン氏は凄い男である。さっそく、英メルセデス・ベンツ・ハイパフォーマンス・エンジンズ(Mercedez-Benz High Performance Engines)と契約し、2.4リットルエンジンの供給を確実にしたのであった。これで、英国のF1チームが1つ出来たことに成り、安い買い物であったようにも思えるのである。


  一時は走る事さえ危ぶまれていた、ドライバーのジェンソン・バトンJenson Button)とルーベンス・バリチェロ(Rubens Barrichello)であるが、今までの経験を生かし緊張感のある走りを実現させている。3月12日に行われたバルセロナテストでもトップタイムをもぎ取っているし、F1豪州GPのPPについても、BODY・エンジン・ドライバーどれをとっても最高の仕上がりである。


 2009年は『Brawn GP Formula One Team』が台風の目になるのであろう。