女子野球W杯:日本、念願の初優勝

松山市で開かれていた女子野球世界一を決める第3回ワールドカップ毎日新聞社後援)は最終日の29日、松山市坊っちゃんスタジアムで決勝などを行い、日本は決勝でカナダを11−3で降し、初優勝を飾った。1次予選リーグから6戦全勝の「完全優勝」だった。

 カナダに2点を先行された日本は四回、厚ケ瀬、萱野、牧野の3連打で1点を返し、なおも1死二、三塁。新井の左越え二塁打で2人が還って逆転し、西の左犠飛で計4点を挙げた。五回にも4安打と3四死球などで7点を加えて突き放した。投げては、前日の米国戦でも好救援を見せた2番手・野口が粘りの投球を見せた。

 ワールドカップは2年に1度開催。日本は第1、2回とも米国に次ぐ2位に終わっていた。

 野球の女子も素晴らしい。この優勝の陰には新谷博コーチの指導が大きく輝いているという。新谷コーチは佐賀商高のエースとして82年夏の甲子園に出場し、無安打無得点試合を達成した。駒大、日本生命を経て92年にプロ野球・西武入り。94年には最優秀防御率のタイトルを獲得した経歴のもち主だ。男子と同じ練習方法で女子も勝ち残れることが分かれば、後は一歩一歩まい進するだけだ。


◆最優秀選手、最優秀防御率、最優秀勝率投手 野口霞(日本)◆首位打者、得点王 高島知美(同)◆打点王 アンダーウッド(米国)◆本塁打王 中野菜摘(日本)◆盗塁王 ステファンソン(カナダ)◆最優秀守備率選手 西朝美(日本)

 ◆ベストナイン ▽投手 セメントリ(米国)▽捕手 西朝美▽一塁手 金由起子(日本)▽二塁手 アンダーウッド▽三塁手 ステファンソン▽遊撃手 牧野恭子(日本)▽外野手 キャットフォード(豪州)ジェイコブソン(米国)原田のどか(日本)▽DH 高島知美