引退か・・・。


 人間、引き際が肝心と言われて久しいが、引退すると聞くと寂しい。



 みんなが見守るオリンピックの場で有終の2冠を達成し引退する北島康介(25)は国民栄誉賞の話が持ち上がるなどヒーローとしてかっこいいが、金メダルを期待され日本主将である鈴木桂治の柔道男子100キロ級の1回戦敗退はあまりにも差がありすぎる。4年間金メダル目標に頑張って来た2人であるが、単純に泳ぐというタイムを争うスポーツとルールに基き相手に勝つという格闘技では中身が違うと思うのである。



 柔道の開祖嘉納治五郎は武道の特徴のなかに練習・試合することで、人格の完成をめざすこと、とある。すなわち、日本主将である鈴木桂治は武道としての柔道をオリンピックで実践した。しかしそこには格闘技であるモンゴル相撲やプロレスとの対戦ではメダルを狙うのは難しいのである。柔道という種目で負けるのは辛いものがあるのであるが、鈴木桂治主将には武道を実践したことに胸を張ってもらいたいのである。勝負は良い時もあれば悪いときもある、鈴木桂治はメダルは逃したが、人格は完成したと言われれば良いではないか。


 引退は個人が決めることではあるが、次のメダリストを育てる事はなんと夢多い事であろうか。何年経って2人の育てた次のヒーローを期待する。

 がんばれ!桂治。
 がんばれ!康介。



追記:
 今日は8月15日 終戦記念日(日本投降の記念日)、ナショナリズム反日感情高まることが予想される。そんな中、中国に真っ向から向かうのは女子サッカーのナインである。英国メディアは『偽装五輪』と比喩するが、今回も「サクラ」8千人動員し、異例の厳戒態勢を敷いているという。ブーイングなんか気にせず実力を出し切って欲しいのである。