海星準決勝敗退

 しかし、いい試合だった。最後はもう1点というところ、女神は去ってしまった。試合が終わり、背番号10番の矢野、背番号1番の伊藤(遼)はグランドで大きく泣き崩れ、うずくまってしまった。2人の背中を優しく覆うのは部長であろうか。2人のピッチャーの夏も終わってしまった。


 3回まで先発した10番の矢野は宇治山田商の打線に打ち込まれ4点を与えてしまった。きっとこれが敗因と勘違いして矢野は泣き崩れたわけであるが、海星の森下監督最後のミーティングは彼へのフォローもあったのだろう。