矢場とん、模倣店和解 韓国の商標権譲渡

 名古屋や東京でみそカツ店を展開する矢場とん(本店・名古屋市中区)の模倣店2店がソウル市内で営業している問題で、韓国を訪れている鈴木孝幸社長(60)と模倣店の経営者が16日、大田市内で面会し、韓国内での商標権を模倣店側が矢場とん側に譲渡する和解案で合意した。

 鈴木社長によると、当初は模倣店側が商標登録を取り下げた上で、矢場とん側が韓国特許庁に登録申請する方向で双方の代理人が協議したが、譲渡の方が事務手続きが早いと判断した。模倣店側は3カ月以内に「YABATON」の看板を下ろし、矢場とん側は虚偽の広告宣伝をしたとして韓国公正取引委員会に出していた調査申告を取り下げる。


 全国的にはたいしたニュースでないようであるが、東海地区に住むものとしてはちょっと気になる話である。もともと『矢場とん』は名古屋市中区大須にあるトンカツの専門店を運営する企業であり、矢場という地名にとん(豚)という字を当てたものである。結構「○○とん」と呼ばれる小さな店は多く、三重県四日市駅前の諏訪公園の前には「諏訪とん」という店があったことを思い出す。


 ところでこう韓国の「YABATON」の看板は『矢場とん』を模倣した事は間違いない。当初怒っていた『矢場とん』の社長の鈴木孝幸(60)氏は怒り深々で、刑事告発と声を荒げていたが、昨日急に模倣店和解と言う話が飛び出てきた。

 これも調べてみると、韓国では有名な商標ではないということも合って、刑事告発してもメリット無いので、話題性があるうちに商標を『矢場とん』を買い取り、若いということで海外進出の足がかりとしたいというのが本音であるらしい。『矢場とん』の初代店主は鈴木義夫氏であり息子の孝幸氏が後を継いだが、こんなことをやれるのは2代目の成せる業である。


 韓国の「YABATON」の29歳社長はなかなかやり手である。宣伝を散々やった挙句、「矢場とん」側に業務提携を申し込んでいた。商魂すさまじいというか、ふざけた韓国人であるが、盗んだものを譲渡に持ち込めばあっぱれである。


公式ホームページ http://www.yabaton.com/