スピルバーグ、北京五輪の芸術顧問を辞退

 スピルバーグ氏が北京五輪芸術顧問辞退 米映画監督スティーブン・スピルバーグ氏は12日、深刻な人道危機が続くスーダンダルフール問題への中国政府の外交姿勢を不満として、8月の北京五輪の芸術顧問から退くとの声明を発表した。開閉会式の演出を担当する予定だったが、北京五輪組織委員会とは正式に契約していなかったとしている。


 『良心が許さない』といってくれたのは米・映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏である。スーダン西部ダルフール問題は中国の石油政策がからんだ複雑な状況に陥っている。アフリカに積極的に資源外交を進めようとする中国は、スーダンに援助している事から、ダルフールでの住民虐殺に手を貸していることになると非難をあびている。オリンピック開催で中国がアピールしたいのは、後進国からの脱皮であり、先進国への仲間入りである。
 しかし、今回のスピルバーグ氏の北京五輪の芸術顧問を辞退により、この問題が我々の身近な問題であることがわかる。中国製ギョーザ中毒事件に引き続き、中国のイメージダウンは免れないであろうと思うのであるが、まだまだ真の中国はスモッグに包まれて見えないようである。