『偽』という書

cobayan2007-12-15



 森清範貫主の『偽』という字を京都清水寺に見に行った。清水寺の紅葉もすでに遅い感じだが、舞台から眺める京都の街は夕日に照らされ光っていた。舞台の前から本尊を拝む脇には、『偽』と書いた書が飾られ、なにか自分が恥ずかしい事をしたような心が洗われる様な気分になった。


 本堂と舞台は江戸時代初期に建立されたもので、音羽山に包まれ京の街を静かに見守るたたずまいに見える。優美な起り反り(むくりそり)曲線を見せる寄棟造りで正面36メートル強、側面約30メートル、棟高18メートルの大堂である。


 昔から、『清水の舞台から飛び降りる』という様に、意を決して重大な決断をする場合に使われるが、江戸時代には願掛けで傘をさして舞台から飛び降りことがあったそうです。当時下にはうっそうとした木が茂り、なかなか死ぬまでいたらなかそうですが、亡くなった人は手厚く葬られたと聴いたことがあります。真意は別として、舞台に『偽』と書かれ清水の舞台から飛び降りる人も無いのは平和なんでしょうかね・・・。