コースター事故・・・5施設の7基に車輪や車軸の亀裂

 国土交通省は23日、大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター脱線事故を受け、全国の遊具306基(139施設)を対象に行った緊急点検の結果を公表した。安全面の点検では、5施設の7基に車輪や車軸の亀裂など問題が見つかった。一方、調査対象の4割にあたる119基で、日本工業規格(JIS)で実施が定められている探傷試験を過去1年以内に実施していなかった。うち72基は設置後一度も行われず、30年以上怠っていたケースもあり、同省は「極めて問題が大きい」としている。



 いたまし事故から20日が経ったが、全国の遊園地などの遊具の安全性はひとまず回復した事になる。エキスポランドのジェットコースター脱線事故の原因は車軸の金属疲労による折損ということになったが、点検不良による人的ミスということも出来る。これは単にエキスポランドの整備者、経営者だけの問題ではなく国交省の考え方の甘さやジェットコースターの構造を熟知した職員がいないという問題でもある。

 国交省の外郭団体「日本建築設備・昇降機センター」は毎年、遊戯施設の事故を集計している。過去30年間に全国で132件の事故が発生、死者26人、負傷者255人と聞くと遊園地だからというわけにもいくまい。国交省は定期検査制度見直しへ踏み込むということだが、まずは社会資本整備審議会の建築物等事故・災害対策部会に参加する有識者らの意見や提言を参考にとのんびりしているが、事故情報の共有化くらいはすぐに対応してもらいたいと願う次第である。

 家を元気に出かけていった子供が、安全である遊園地で死亡をするというありえない話を二度と繰り返さない為に早く対応してもらいたい。