特待生制度

 日本高校野球連盟(脇村春夫会長)は20日、日本学生野球憲章で禁じられている「野球選手であることを理由としたスポーツ特待生制度」について、全国4200余りの加盟校すべてを対象に調査し、制度がある学校には是正措置を求めることを発表した。違反があった学校には当該選手の対外試合出場を5月31日まで差し止め、その間に特待生扱いを解除することなどを求めるという。

 しかしこの日本学生野球憲章というのは1946年(昭和21年)12月に制定されたものであり、ちょっと古すぎる。その頃、日本の選手が60億円の金を貰い、大リーグで投げる事を想像していたのであろうか・・・。スポーツに秀でた学生が入学金や授業料の免除や奨学金を受ける制度は程度こそあれ悪い事では無い。裏金問題と特待生制度とは関係ない話であり、分けて考えるべきであろう。

 子供たちはプロ野球選手になりたいと夢を抱くわけだが、そのためには甲子園常連校に入り甲子園に出るのが近道である事は中学生だったら誰でも分かる。そのために県外の有名校に入るには特待生制度は無ければならない制度である。自費で県外の野球部に入学させるにはよっぽどの金持ちしかできるわけではない。プロ野球の制度をそのままにして、60年前に作った日本学生野球憲章を振りかざしたとて、子供たちは戸惑うばかりである。

 今日も東北高校仙台市)が春の県大会地区予選への出場辞退と聞いて多くの高校は日本高野連の対応にしばらくは目が話せない。