「糖質オフ」米、消化3割減でダイエット効果

 九州大農学部の佐藤光教授(遺伝子資源開発学)の研究グループは、消化されにくいでんぷんを多く含む新品種米「超硬質米」を開発した。

 食べても糖質の3割が消化されないため、ダイエット効果が期待されるという。同大や新潟大など九つの研究機関や企業が「糖質オフ」のうどんやパスタ、パンなどの材料として商品開発を進めている。

 米の品種改良に取り組んでいる佐藤教授が、従来品種の「金南風(きんまぜ)」を改良する過程で生まれた。

 粒の大きさは金南風の8割前後とやや小ぶりで、重さは60〜65%しかない。炊いても粘りが弱く硬いため、おいしく食べることができなかった。新潟大農学部の大坪研一教授(食品製造学)らと米の成分を分析したところ、一般の米には1%程度しか含まれていない消化されにくいでんぷん「レジスタントスターチ」が、30%も含まれているのが原因とわかった。

 一般の米と同じ量を食べても、消化される糖質は7割程度にとどまるため、大坪教授がダイエット効果に着目。米飯が無理でも、米粉にすることで、めんやパンなどの素材に利用できるのではないかと考えた。

 マウスにこの米粉を与えると、血糖値の上昇を抑える働きや、血中脂質を低下させる効果があることも明らかになっているという。こうした効果についても、さらに研究を進めている。

 実用化のためには、安定的に収穫できる栽培方法の確立が課題で、両大や福岡県農業総合試験場(福岡県筑紫野市)などの研究機関が試験栽培を続けている。

 一方、鳥越製粉(福岡市)などの企業は、米の粉砕方法や米粉に適したパンやめんの商品化に取り組んでいる。

 佐藤教授は「消化される糖質が少ないため、これまでと同じ量のめんやパンを食べても太りにくい。肥満や糖尿病が気になる人にお勧めで、ダイエットや健康食品の素材として期待できる」と話している。


 「糖質オフ」というと、ビールやお酒を指すと思っていたが、コメにまで及ぶとは、何か違うような気がする。まずいコメをわざわざ糖質オフとして加工する、やはりずれているような気がする。


 なんでもそうだが、おいしいものを食べれば量はだんだん増えていくし、不味いものであれば量は少ないのである。いつも同じ量の食事を前提にするというのは馬鹿げている。ペットでも不味い餌であれば残してしまうし、うまい餌であればもっと欲しいとねだるのである。


 「糖質オフ」米は、普及するとは思えないとおじさんは考えるのである。