筑紫哲也さん逝く

 TBSの報道番組「筑紫哲也NEWS23」のメーンキャスターとして活躍したジャーナリストの筑紫哲也(ちくし・てつや)さんが7日午後1時50分、肺がんのため都内の病院で死去した。73歳。大分県出身。葬儀は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く。喪主は妻・房子(ふさこ)さん。昨年5月、番組内で肺がんを告白し「がんに打ち勝ってまた戻ってきます」と宣言し、闘病生活を続けていた。新聞、雑誌、テレビなどジャーナリズムの第一線で活躍。映画、音楽、演劇など芸術の分野にも造詣が深かった。



 筑紫さんが亡くなった。73歳と聞くとまだまだ早いと思うが、病気には勝てないと言う印象が強い。彼は一日3箱のヘビースモーカーで、肺がんだった。がん告白から543日で帰らぬ人となったが、「がんに打ち勝ってまた戻ってきます」と宣言した頃が懐かしい。


 落ち着いた語り口で、視聴者を見つめる姿は「ニュース23」内のコラム「多事争論」であったが、彼の考え方はニュースと言う活字が裏側にどんな背景があり、どう進んでいくのかわかりやすい語り口が好きであった。


 彼から恩恵を受けたのは、夫婦のどちらかが50歳以上であれば、入場料金が1人1000円になる「夫婦50割引」であるが、これを推進したのも04年の元気の良かった頃の筑紫さんである。政治、経済だけでなく映画、音楽、演劇などにも造けいが深く、橋田賞特別賞(05年)、日本記者クラブ賞(08年)などを受賞。


 また一人ガンで亡くなったのかと思うと怖い病気である。