NASAに子供13人派遣(秋田県) 

 今年1月、算数・数学コンテストの全国大会に県代表として出場した県内の小中学生12人が、県の事業で7日間アメリカを訪れ、米航空宇宙局(NASA)や米マサチューセッツ工科大学(MIT)などを見学した。NASAでは念願だった、宇宙飛行士野口聡一さんと面会。見るもの聞くものすべてが刺激的で、最先端の技術に触れ、米国の研究者や子供たちと交流し、大いに触発されて帰国した。

 秋田県はすごいと思う。県独自でNASA視察に12人を送り込むとは、太っ腹である。秋田県は『パイロット派遣』と言って、理数離れが進んでいるといわれる児童生徒を科学技術分野及び宇宙開発における先進国であるアメリカ合衆国NASA(ジョンソン宇宙センター)やマサチューセッツ工科大学(MIT)とその関連施設を訪問することにより、 将来の日本や秋田を背負う研究者の輩出を目指す制度がある。対象は理数系の全国コンテストにおいて優秀な成績を修めた児童・生徒とうたわれており、今年の「算数オリンピック」への県内からの参加者は昨年の19人から160人の8倍に増えたという。


 近年 子供たちの“理数離れ”が問題になっているが、こういう太っ腹の施策で子供たちの意欲は断然変わってくる。鉄は熱いうちに打てといわれるが、小学校5年生〜中学校2年生の若いときに知らないものを見るショックは大切なものである。選ばれた子供たちの中から将来どんな数学者・科学者が育つかはわからないが、秋田という東北のありふれた県から数学者・科学者が多く搬出されることにワクワクするのである。