『サイエントロジー』とトム・クルーズ

 トム・クルーズブライアン・シンガー監督の話題の戦争映画「ワルキューレ(Valkyrie)」はアドルフ・ヒトラー暗殺計画を描いた戦争アクションであるが、ドイツ国防省からイチャモンがついた。トム・クルーズサイエントロジー教団の信者であることから、国内の軍事施設での撮影を一切認めないと発表したのだった。ドイツではサイエントロジーは宗教とは認められておらず、金儲けのためのカルト教団という認識が強いそうだ。過去の歴史の中で精神病者や障害者たちをガス室に送りこんだという事実に対してカルト教団との関係はシビアな国でのアドルフ・ヒトラー暗殺にはまだまだ難関がありそうだ。


 トム・クルーズジョン・トラボルタ らが入信するサイエントロジーアメリカ最大(総信者数800万)のカルト宗教といわれている。国によっては宗教として認められていない国もあり、評判は良くない。特に訴訟も起きており、敗訴例が多いと聞く。日本でも新興宗教とは同じ傾向にあるが、宗教よりも自己啓発セミナーとして拡大していくのだが、同じであろう。


サイエントロジーとは
 L.ロン ハバードによって創設された米国発祥の宗教です。サイエントロジーの教義は、特定の根本的真理の延長である知識の体系から成っています。その主要なものとして、「人間は不滅の精神的存在である」、「人の経験はひとつの生涯をはるかに超えた範囲に及んでいる」、「人間の能力はたとえ現時点では実現されていないとしても無限である」、とういうものがあります。
サイエントロジーでは、何もかもを(我々の教義さえ)信じることを要求する事はしません。サイエントロジーでは、信者が諸原理を適用し、その結果を見たり体験したりすることによって、サイエントロジーに効果があるということを自ら発見する事を重要視しています。

すなわち

 サイエントロジー宗教は、人生の全ての面を包含するものです。 サイエントロジーは人の意識を高めるために、明確に定義された効果的な方法を提供し、日々の泥沼のような生活から、真の精神的な自由へと着実に向上させるのです。

  • 勉強の技術

 勉強の際に起こる障害を克服することを目的とした学習法。

  • ピュアリフィケーション・プログラム

 体内に蓄積された残留薬物や化学物質を体外に排出することを目的とした薬物リハビリ技術。

  • しあわせへの道

 失われた道徳心を回復することを目的とした一般向けのハバードの著書。

  • クリミノン

 犯罪者更生を目的としたプログラム、もしくはそれを行う組織。


追記
 『バトルフィールド・アース』(Battlefield Earth)は2000年に公開されたアメリカ映画で、サイエントロジー創始者であり、SF作家でもあるL・ロン・ハバードが1982年に書いた同名小説をジョン・トラボルタが製作・主演した。第21回ゴールデンラズベリー賞ラジー賞)において最低作品賞、最低主演男優賞など主要部門をほぼ独占した。 2005年、ラジー賞創設25周年特別大賞として歴代最低ドラマ作品賞に選ばれた。